2014年3月12日水曜日

いやいやながら吹雪の冬山で、サバイバル体験をしてしまう

標高1800mの入笠山の頂上手前で、死にそうにへたばる。そばに立っていた杉の木。私も全身粉砕しそう。

ここは山頂手前の眺めのよい見晴らしポイントらしいが、風と雪の激しい吹き付けで痛苦しい。なぜこんな目に・・・。
本当に行ったという証拠写真、私です。ウエアは総てうちの中高年氏のもの。帽子だけお洒落してヒカリエで買ったのが悲しい
「ま、いっか」という楽天的というか適当というか、軟弱でいい加減な性格が災いして、とんでもない目に遭いました。
どこがハイキング気分(うちの中高年の弁)ですか、昨日まで銀座三越などをちゃらちゃら歩いていたおばちゃんが、いきなり「こんな大雪は初めて」という標高1800mの八ヶ岳入笠山登山に投げ捨てられた楢山節考現代版のような、話せば長い涙のサバイバルstoryです・・・。「嘘でしょ」「もう帰りたい」が、重装備して深い雪を踏み出した始めの一歩から、胸の中で涌いた正直な気持ちでした。けど、グループ行動なので逃げられない状態です。とはいいつつ皆さんには多大な迷惑もかけたし、申し訳ないくらい親切にして頂いた。おんぶされて山を降りる図も頭をよぎったし、ヘリコプターのお世話になるかもしれないとマジで。(ヘリという洒落た言い回しは、その時頭に浮かばず、はねがついてクルクル回るヘリコプターという言葉しか出なかったです)。冬山遭難で、よくあと500mで山小屋なのに、たどりつかないで凍死していた・・・などという記事を「なんで??」と思ったけれど、よくわかりました、歩けなくなるのだ。転ぶと起きられないし!私の場合、頂上まであと一息、という地点で「これ以上動いたら自分が壊れる・・・。皆に迷惑をこれ以上かけられない」と思って、ギブアップしました。そこでしばし休んで、おにぎりとすっかり凍ってカシャカシャいっているペットボトルの水を飲んで少し元気に。下り道を歩きながら、よくこんな雪中を登ってきたもんだと、ぞっとしました。いい年して無駄な根性使ったなぁと、空しいやら自分が哀れというか。こういう大変な体験が、私の今後の人生に何か役に立つことが、あるかもしれないしないかもしれない。